2015年11月23日

旧稿「読響アンサンブルの問題点について」の削除について

2009年9月30日に掲載し、その後、何度か改稿を重ねていた「読響アンサンブルの問題点について」は、以下の理由により、削除いたしました。コメントをお寄せくださった皆さまには恐縮ですが、どうぞ御了承ください。

[削除理由]
@ 既に掲載以来6年以上の歳月を経ており、批評の対象となった公演を実際にお聴きになった方の記憶も薄れて行く中で、小生が指摘する問題点を共有できる方が少なくなっていると思われること。
A 削除した記事は、当該公演において他の奏者と著しく異なる演奏をしていた特定の第1ヴァイオリン奏者を名指しで批判するものであったが、その奏者が第1ヴァイオリン内で弾く場所(席順)は既に変更されており、それによって、読響の第1ヴァイオリンのアンサンブルの問題点はある程度解消されていると感じられること。
B 記事を掲載し続けることは、名指しで批判された御本人にとっては不名誉であり、第1ヴァイオリンの席順が変更になった現在も掲載を続けることは、御本人の「忘れられる権利」という観点も含めて不適切であると考えること。

削除の結果、いただいたコメントも同時に削除されましたが、御了承ください。なお、ネット上でのコメントは、個人名を掲げたことに対する批判が多く、一部、私の意見に同感で日頃から何とかならないかと思っていたという御意見をいただきました。また、口頭で直接私に御意見をお伝えくださった方の傾向は全く逆で、「同感だ」「よくぞ書いてくれた」という意見が多く、一部、「私に名指しされた奏者はレッスンの生徒が集まらなくなる」等の音楽を商売とする立場の方からの御批判をいただきました。

今後とも、以下の2点を考慮しながら、発信をして行きたいと考えています。

@ 批評としての適切さ

 今回削除した記事で問題になったのは、単に演奏者を名指ししたことではなく、オーケストラの中でコンサートマスターや首席奏者になっていない奏者を名指ししたことだと私は認識しております。指揮者やソリスト、コンサートマスターや首席奏者はソロを担当する以上、実名での批評対象となるのは当然です。
 さて、オーケストラ以外の批評の場合はどうでしょうか?例えば劇評の場合、演劇の舞台は、チラシに名前や写真が載る主要な役柄の役者と、その他大勢の役者から成り立っていますが、特定の役者が舞台を壊してしまうような演技を敢えてした場合には、名指しで批評されても当然だと考えます。
 一方、音楽であれ、演劇であれ、何であれ、舞台芸術にはアクシデントが付き物です。故意ではないアクシデントで舞台が壊れてしまった場合については、名指しで一方的に批判するのは気の毒であり、差し控えるべきだと考えています。
 オーケストラのヴァイオリン奏者の場合、例えば、演奏中に弦が切れるというのはアクシデントですが、特定の奏者ばかりが弦を切るとしたら、それはその奏者の心がけが悪いからで、名指しで批判されても止むを得ないと考えます。弦楽器の弦は、張り替えた直後は音程が不安定になりがちですから、本番前に切れそうな弦をあえて張り替えずに使用する場合もあるでしょう。また、予想外に突然切れてしまう場合もあります。ただ、前者のような場合には、毎日の弦の状況を見ながら、不安のない状態で本番に臨むのがプロと言うものです。
 演奏中の飛び出しや、その他、ボウイングや音程の目に余るズレなど、アンサンブルを壊す行為についても同様だと考えており、今後とも、指摘すべきだと考えた場合には、あえて指摘を続けるつもりです。近年の演奏のトレンドでは、指揮者とオーケストラ全体がノン・ヴィヴラートで演奏している際に、1人だけがヴィヴラートをかけ続けるような行為等は、こうした指摘の対象にすべきだと考えています。

A ネット上の発信の難しさ
 ネット上での発信は、批評の対象となった舞台を共有していない方もどなたでも見られるものです。活字での発信以上に、部分的な切り取りや転載が自由に行えるので、発言の趣旨が曲解されることも少なくありません。私の発信に対してそれを読んだ方がどう感じるかについては、慎重な配慮が必要だと認識しています。ただし、良かったことは書くが良くなかったことは書かないという姿勢では批評は成り立たないと私は考えていますので、今後もズバズバ書くことは止めないつもりです。
posted by 英楽館主 at 12:45| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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