2009年05月18日

4月の東京交響楽団(1)

 4月も東京交響楽団の演奏会には2回足を運びました。ずいぶん日が経ってしまいましたので、備忘録程度ですが、少し書いておきましょう。
 まず、4月6日(月)のオープニング・ナイト。東京交響楽団が今シーズンのテーマ作曲家に据えたシューマンブラームスを特集した演奏会で、前半はシューマンについて、壇ふみのナレーションで、音楽物語風の進行。後半はブラームスの大作『ドイツ・レクイエム』という構成でした。
 『ドイツ・レクイエム』は、適切なテンポで、作品そのものを楽しむことのできる演奏だったと思います。良かったのは、バリトンの甲斐栄次郎。ウィーン国立歌劇場での活躍が報じられているので、聴きたいと思っていましたが、期待を裏切らない充実ぶりでした。声量、音程、ドイツ語の表現力、いずれも見事で三拍子揃っていました。東響コーラス(合唱指揮:大谷研二)も、フーガなどはよく歌っていて、全体にはまずまずの出来だったと思います。また、この日の東響は、コンサートマスターはグレブ・ニキティンで、スダーンと噛み合う音楽作りが出来ていたようです。
 ただ、残念だったことも幾つかあります。まず、ソプラノ独唱の菅英三子が不調で、音程はともかく、発音やディクションに問題が多くてテクストが伝わって来ない歌に終わってしまったこと。もう1点は、合唱(東響コーラス)のソプラノが、第1章や第7章の出で目立つところで、今一つ音程が揃っていなかったこと。これは、ちょうど出しにくい音域で出なければならないというだけなので、練習時間の不足が原因のように思われました。3月にも公演が立て続けでしたが、東響の主催公演にも駆り出して、主催公演のための練習時間が十分に取れなくなったとしたら、本末転倒です。
 蛇足ですが、スポンサーの方など招待客の多い公演ですから仕方がないとは言え、『ドイツ・レクイエム』の第6章の後に拍手が入ってしまったのは、ちょっと興醒めでした。
posted by 英楽館主 at 07:53| 東京 曇り| Comment(0) | TrackBack(0) | コンサートつれづれ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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