2007年08月20日

旅の終わりに

2007 Cormal 002.jpg8月12日(日)
 帰国の途へ
 シュトットガルト空港でレンタカーを返却。3回目でようやく慣れた感じがする。空港では、以前最上階にあったメルセデス・ベンツのグッズを扱う売店を探したが、なくなっていた。ウィーンで乗り継いで成田へ向かった。飛行機は定刻の13日8時20分に成田着。15泊16日という、これまででも2番目に長いヨーロッパ旅行だった。
まるまる2週間、夢中でヘッセを追いかけた前半も、観光に専念したスペインでの後半も、どちらも楽しい旅だった。ヘッセの原文は、これから研究材料として活用するつもりだ。そして車を走らせた経験は、次回以降、旅行の計画をする段階から活かしたいと思う。そして、ヘッセの原文探しや車の運転を通じて、日本での自分の仕事や活動に対する新しい意欲が湧いて来たような気がする。
 帰って来て、電車から降りて歩いていたら、スーツケースの車輪が壊れていたことに気付いた。これは輸送の不手際ではなく寿命だろう。はたして日本で交感可能だろうか?それともドイツで修理に出すよりほかないだろうか?この5年間の旅の思い出がたくさん詰まったスーツケース(写真)なので、少し草臥れていても修理して使いたいような気がする。
 最後に、レンタカーをはじめ様々なアドヴァイスをしてくださったカールスルーエのHさん、肝心の新聞の日付をメモせずに旅立った私にメールで情報を送ってくれた同僚のO先生をはじめとして、旅行中お世話になった全ての皆さんにささやかな感謝の気持ちを記して、この旅行記を閉じようと思う。
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エトリンゲンでの最後の晩餐

2007 Cormal 039.jpg8月11日(土)C
 エトリンゲンでの最後の晩餐
 カールスルーエに戻り、H氏宅でお茶をいただいた後、御夫妻と隣町エトリンゲンのドイツ料理店へ。なんでも、カールスルーエが17世紀以来のバーデン大公の城下町なのに対して、エトリンゲンはもっと歴史の古い町なのだとか。写真はそのドイツ料理店。
 この店のドイツ料理はとても美味でした。私が食したのは、鹿肉と茸の煮込み。ベリー系のジャムが添えられていて、それをかけて食べます。ソースには隠し味程度に酢が効いていて、そのままで食べてもジャムを加えても合います。
 カールスルーエにはこれまで何度立ち寄ったかわかりませんが、車を使った今回の旅では、ドイツでの旅に都市の周辺の町や村に滞在する楽しさも加わったような気がします。実際にそうした所に泊まったのは、2日目のイーバーリンゲンだけでしたが、次の機会には、エトリンゲンに泊まってカールスルーエのオペラを観るとか、いろいろな形で旅をしてみたいと改めて思いました。
 H氏夫妻に別れを告げて、この日はシュトットガルト泊。帰りもアウトバーンは少し混みました。原因は工事による車線規制でした。10日の夜は、もし渋滞をそのまま走っていたら相当時間がかかっていただろうと思われたので、ストラスブールまでたどり着けなかったことは残念でしたけれど納得です。
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2007年08月19日

お知らせ

お知らせです。
明日(8月20日)の読売新聞朝刊に、先日このブログにも書いたブレゲンツ音楽祭のブリテン作曲『ヴェニスに死す』(演出ヨシ笈田)についての館主のレポートが掲載される予定です。機会のある方は是非お読みください。
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ストラスブールの「プチ・フランス」

2007 Cormal 034.jpg8月11日(土)B
 ストラスブールの「プチ・フランス」
 カールスルーエへの帰路、ストラスブールの旧市街で街並みが保存されている地域、「プチ・フランス」(写真)に立ち寄りました。これまでは駅から歩いて行っていたのですが、車で行ったので、これまでに行った時とは反対の水門の側から街を一周。観光化しているとは言え、中世にタイムスリップしたような街並みは一見の価値があります。
 今回の旅では、テュービンゲン、カルフ、コルマール、ストラスブールと、中世からの町の雰囲気が残る都市をたくさん回りましたが、シュヴァーベンやアルザスの家の造りは、木組みに共通の特色が見られます。

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マティス・グリューネヴァルト

2007 Cormal 022.jpg8月11日(土)A
 コルマールの博物館は、修道院を改装したもので、落ち着いた空間です。古代の遺跡の発掘品から現代美術まで豊富な展示物がありますが、何と言っても16世紀の画家マティス・グリューネヴァルトの宗教画が見応えがあります。祭壇を、パネルを何枚も外したり被せたりすることで、様々な絵で飾る試みも独特ですし、神に祝福された人たちを描く際に、ちょうど日本の仏像の光背のように頭の後ろに金の被いのようなものが描かれているのも特色の1つです。
 ビルバオのグッゲンハイム美術館でドイツ、フランクフルトのデューラーのコレクションを見た時には、「せっかくスペインまで来てドイツ絵画を見るなんて…」とちょっと不満だったのですが、ほぼ同時代のデューラーとグリューネヴァルトを見比べると、それぞれのスタイルの違いがわかって、その有り難さがここコルマールに来て初めて実感されました。グリューネヴァルトの絵は、手など人間の体の細部に温かみがあるのが特色だと思います。
 このマティス・グリューネヴァルトを主人公にしたオペラとして知られているのが、ヒンデミットの歌劇『画家マティス』です。この作品をめぐっては、フルトヴェングラーとナチスとが対立したことでも知られていますが、その主人公のマティス・グリューネヴァルトは、16世紀半ばにドイツ農民戦争に加わった人物なのです。絵を見ながら、ますます歴史への興味が湧いて来ました。
 旧市街で昼食。アルザス名物のシュークルートを食べましたが、これは観光客相手の商売で味は今一つ。この町は、また訪れたいと思いながら、コルマールを後にしました。
写真はコルマール、リンデンバウム博物館の、グリューネヴァルトの絵が展示されている部屋の全景。
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アルザス地方への日帰り旅行

2007 Cormal 003.jpg8月11日(土)@
 アルザスへの日帰り旅行
 ブランケンブルク・ホテルは、カールスルーエ市街の中心近く、バーデン州立劇場の向かいにあります。かつて大野和士さんがこの劇場のGMD(音楽総監督)を務めておられた時に、何度も足を運んで、その度に宿泊したホテルです。ドイツの個人経営のホテルの典型のようなこのホテルは、簡素ですが快適で、ベッドは適度に固く、羽根布団は軽くて実にぐっすり眠れました。早朝から出発のはずが、朝食をゆっくり取って10時発になってしまいましたが、ホテルを後に、ライン川を越えてフランスへと車を走らせました。カールスルーエはライン川に接する町で、ドイツとフランスの国境は幾度もの戦争で動いていますが、18世紀後半、ハプスブルク家出身のマリー・アントワネットがウィーンからパリへ嫁入りする際には、このカールスルーエとその対岸とでハプスブルク家とブルボン家のお付きの者たちが交代したと言います。カールスルーエからは、それだけフランスが身近なのです。
今日の目的地はコルマール。アルザス地方中部の古都で、マティス・グリューネヴァルトの絵を見るのが一番の目的です。
 「田園風景」と言うのは、国によってどこか感じが違うものですね。ドイツの畑の中もたくさん走り回ったのですが、国境を越えてフランスに入ると、山がないせいもあり、いかにもフランスらしい田園風景になります。アルザスは、ドイツとフランスが領有を争った地域として知られていますが、町の建物の風景はドイツ風、田園風景はフランス風かと思います。
 高速道路と高速道路のつなぎ目のような道路の途中に、こんな商売をするちゃっかり者(写真)がいました。
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2007年08月18日

再び南ドイツへ

8月10日(金)B
 迷走、そしてカールスルーエへ
 ビルバオからシュトットガルトへは50人乗りの小さなジェット機でしたが、2時間の順調なフライトでした。空港でレンタカーを借り、フランスのストラスブールで宿を探すつもりで出発。車はオペルで、今度はクラッチもわりといい感触でした。ところが、アウトバーンがひどい渋滞。日本の高速道路と違って、何キロ渋滞しているのかはラジオを聞くしかありませんが、これが結構早口でわからないので、とりあえずA8からA81に逃げてハイルブロンへ。早くゆっくりしたいので、イビスに行ったら部屋はあると言うので泊まるつもりになったのですが、先週と違ってイヴェント・プライスで100ユーロ近い価格だったのでやめて、再び出発。21時を過ぎてさすがにお腹が空いて来たので、ブルフザルのパーキングエリアで休憩。レストランは給食みたいな味で、ドイツを実感。ああ、スペインは美味しかったなあ。
 結局、カールスルーエ在住のHさんに電話番号を教えてもらって、行きつけのブランケンブルク・ホテルへ。カールスルーエは、かつてのドイツの最高裁判所が置かれている町。フランクフルト空港からICEに乗ったら1時間。交通の便もよく、住みやすい町だと思います。
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世界遺産 ビスカヤ橋

2007 Spain 123.jpg8月10日(金)A
 ホテルに戻って荷物をまとめ、チェックアウトを済ませて地下鉄で郊外へ。ビルバオ市の北部に、世界遺産に指定されているビスカヤ橋があるのです。ちょうど東京の勝鬨橋が跳ね上げ式で開放する橋になっていたのと同様に、港町ビルバオでは、船の出入りと川を渡る人々の往来を両立させる必要がありました。ビルバオの場合は、船の出入りがない時にゴンドラで人や車、荷物を運ぶというもので、他にあまり見かけない変わった橋で、今も現役で活躍しています。アルタミラ洞窟が誰でも納得の世界遺産だとすると、一風変わった「世界遺産」ですが、町や港が一望できるので、やっぱり行ってみて正解、絶好の観光スポットでした。このビスカヤ橋は、現在でも人々の足として使われています。景色を眺めるために橋桁の上に乗るのは観光客だけですから4ユーロ取られますが、ゴンドラで川を渡るのは0.3ユーロ。車は6台乗れます。
 最後にバル・ブコイで15分間だけ立ち飲みしてビルバオに別れを告げ、空港へと向かいました。
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ビルバオ市場探検

2007 Spain 098.jpg8月10日(金)@
 ビルバオ市場めぐり
 朝、早起きをして、ホテル近く、旧市街の市場に行きました。肉、魚、野菜、チーズなど、たくさん店が並んでいます。中にバルがあって朝早くから営業していたり、築地を楽しむ時と同じ気分です。肉屋では、牛肉、豚肉はそれぞれ専門化していて、鳥肉を扱う店では兎も売られています。羊肉がどこで売られているのかは確認し忘れました。魚屋は、朝なので、売り物の冷凍エビを水道水で解凍している店もあれば、生エビを既に並べている店もあります。魚の種類も、それ以外のエビ、イカも種類が豊富で、蛸もあります。小ぶりの鮟鱇のような魚も見かけましたが、フランスの市場と違ってエイは見かけませんでした。3日間ホテルで味わったのと同じようなバスク産のチーズをお土産に購入しました。写真は豚肉専門店。
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BAR BUKOJ

2007 Spain 087.jpg8月9日(木)B
 バルめぐり
 スペインのバルは、立ち飲みの好きな私にとっては、とても楽しいスタイルの酒場です。ビルバオでは3日で計11箇所のバルをめぐりました。その中でも一番のお勧めが、このバル、Bukoj です。店名がバスク語っぽいスペルだったので入ってみたのですが、ピンチョスも凝った作りで美しくかつ美味しいし、ワインも豊富で美味しかったのです。写真はピンチョスとワイン。コップのようなグラスは、実はオーストリア、リーデル社製で、飲む瞬間にワインの香りが鼻に集まって来るのが心地よいし、手によく馴染みます。

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2007年08月17日

一路、アルタミラ洞窟へ

2007 Spain 078.jpg8月9日(木)A
 アルタミラ洞窟へ
 一転して車を西に走らせ、ビルバオを通過してカンタブリア州のアルタミラへ。有名なアルタミラ洞窟を見学です。
 ビルバオを過ぎてしばらくすると車はカンタブリア州に入り、気候もバスク地方とは違って雲ひとつない快晴になります。ハイウェイからは青い海と白い石灰質の乾いた山が見渡せて気分満点のはずなのですが、なにしろ日本と違って運転に自信がないので、緊張しながらのドライブです。目的地近くの野外にテーブルと椅子を出していたレストランで昼食。リゾート地の開放感を満喫しました。途中通過したサンタンデールが歴代王室の保養地となっていたと言いますから、カンタブリア州は、スペインの中でも夏が快適な地域なのではないかと思います。
 アルタミラ洞窟は、たくさんの観光客が押し寄せると遺跡の壁画が傷むので、現在は博物館内のレプリカの洞窟でしか壁画を見ることができません。残念と言えば残念ですけれども、それでも壁画を見上げていろいろな動物の絵を見るのは楽しいし、遠くに海が見える周りの環境を味わうこともアルタミラ見学の一部だったような気がします。
 博物館のカフェで一服し、ショップでお土産を買って、19時頃にまだまだ日が高いアルタミラを後に、ビルバオに戻りました。もし機会があれば、次回は、すぐ近くのラスコー洞窟なども周ってみたいと思いました。

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ゲルニカを訪問

2007 Spain 066.jpg8月9日(木)@

 朝、空港へ行ってレンタカーを借りる。車はアウディのディーゼル。もっと小さな車種を選びたかったのだが、安い車は予約で一杯だった。同じエイビスなのだが、ドイツに比べると営業規模が小さい感じがする。市内にも何軒かあったが、地元系のレンタカー屋はうまく店を見つけられず、また、アバンド駅周辺のレンタカー屋も安い車種がなかったので、同じエイビスにしたのだ。
 久しぶりのマニュアル車に四苦八苦。最初は、空港の周りを何周もして練習。それでもなかなかうまく行かず、エンストを繰り返す。私は、免許を取って以来、一昨年の今頃に車を手放すまでずっとマニュアル車に乗っていたのだが、ここ2年はレンタカーばかりで、日本ではマニュアル車を運転する機会がなかったのだ。それにしてもクラッチが重い。ペダルも日本車より大きいので、足先で探った時に、クラッチも日本車のブレーキみたいな大きさで、「これって本当にクラッチ?」と思ってしまう。こんなことを書くと、外車と無縁だったことが読者の皆さんにもわかってしまいますね。
 まずはビルバオ北東の町ゲルニカへ。平和博物館を訪ねました。1階(日本式に数えれば2階)の通常の展示コーナーでは、ビルバオの街が廃墟になった空爆の様子が展示されています。ただ、残念なことは、バスクではバスク語とスペイン語の併記が英語の表示よりも優先されているので、英語の説明が少ないことです。爆撃体験コーナーがあるのですが、ドアが閉まって当時の住宅の一部屋を模した狭い空間に10分間ほど閉じ込められます。最後は暗くなって爆音が…。閉所恐怖症の人には勧めません。
 2階では、ピカソが大作「ゲルニカ」を書いて70周年ということで特別展示が行われていました。ゲルニカ空爆は1936年、そしてピカソが「ゲルニカ」を書いたのは翌1937年で、今年が70周年というわけです。ピカソが「ゲルニカ」のために何枚も何枚も書き続けたデッサンや下絵などの資料が展示されています。バスセロナでピカソ美術館を見損なってしまいましたが、ここで、なかなか見られない貴重なものを見ることができました。
 天才ピカソでも、あの大作は一気に書いたものではないのですね。そして、下絵を書きながら自らの義憤を言葉抜きに誰にも伝わる形に昇華させた過程が伝わって来ました。
 地階ではヒロシマ・ナガサキの特別展示がありました。世界の中での日本の位置や、納豆・富士山など日本の紹介のパネルに始まり、被害者の写真を通して原爆の被害の悲惨さを伝えています。こうした展示が日本以外の国々で行われていることは、とてもありがたいことだし、大切なことだと感じました。
(写真は市内にある「ゲルニカ」のレプリカ)
あなたの旅の思い出をブログに書こう!

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ケーブルカー フニクラー

2007 Spain 058.jpg8月8日(水)A
 美術館の後は、気分転換を兼ねて、ケーブルカー「フニクラー」に乗って市の外れの丘の上に。遠く北に海、西にビルバオの中心部が見渡せます。写真は丘の上から見下ろしたグッゲンハイム美術館の全景。夜は旧市街でバルめぐりを楽しみました。のんびりと観光した1日でした。

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2007年08月15日

グッゲンハイム美術館

2007 Spain 028.jpg8月8日(水)
 ビルバオ・グッゲンハイム美術館
 昼前から、いよいよグッゲンハイム美術館へ。館の前にある花で飾られた熊のモニュメント(写真)がかわいいので、入場の列に並んでいても期待が膨らみます。ビルバオを訪れる観光客のおそらくほとんどが、この美術館を訪れているという感じがしました。入場には15分ほどかかりましたが、館内の混雑はそれほどでもありません。ただ、入場料が『地球の歩き方』の最新版に表示されているよりも高く、12.5ユーロは、ちょっと高いですね。日本円に換算すると¥2,000ですから。イヤホンガイドは入場料に含まれています。
 展示内容は、企画展の関係で、ドイツの現代作家(コラージュ的な絵画や彫刻)のアンゼルム・キーファーとドイツ中世のアルプレヒト・デューラーが中心でした。キーファーについては、予備知識がないこともありますが、具体的な物をキャンバスに貼り付けたり、たくさんの寒色系の色のベッドにいろいろな物を乗せた病室風のコラージュなど、あまり感心できませんでした。ただ、広大な空間は、現代美術の大型作品の展示も可能だという意味では、活用の可能性がまだまだありそうです。
 デューラーの展示は、印刷技術が発明された直後の16世紀前期(それは宗教改革の時代とも重なります)に活躍したデューラーが、印刷された書籍の挿絵の木版画でいかにヨーロッパ全体の美術に大きな影響を与えたかを見る人に知らしめることが展示の狙いだったようです。意図は的確だと思うのですが、ドイツのフランクフルトの美術館のコレクションを借りたものだという点で、わざわざバスクまで飛んできた私たちにとって、(この時点では、)少し不満が残ります。でも、デューラーの作品、とりわけ「キリストの生涯」や「聖母マリアの生涯」をテーマにした複数のヴァージョンの連作をじっくり見たことは、宗教画の理解の上では後で役立ちました。
 精緻な版画を目を凝らして見続けていると疲れるので、途中、カフェで休憩しながらゆっくり観覧、けっこう歩きましたよ。

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バスク地方での休暇

2007 Spain 017.jpg8月7日(火)ビルバオ着
 朝の飛行機でスペイン北部、バスク地方のビルバオへ。市内の地理に不案内なので空港からは今回の旅で唯一タクシーを使ってしまいました。
 暑かったバルセロナと違って、涼しいというか、冷夏のヨーロッパの中でも気温が低いように感じられました。早速市内観光。旧市街を中心に歩き回り、デパートの食品売場なども物色。穏やかな街で、心が休まります。そして、お店には新鮮な魚介類がたくさん。
 ビルバオを今回の旅の「遊び」の目的地に選んだ最も大きな理由は、グッゲンハイム美術館を見てみたかったから。もう一つには、独立を主張するなど個性のあるバスクという地方を自分自身の目で見てみたかったから。それに食べ物ですね。
 でも、ビルバオ初日のこの日は、疲れが出て、酒場を飲み歩くことなく早寝してしまいました。不覚!
(写真はビルバオ川の周囲に広がる町の風景)

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2007年08月14日

バルセロナに圧倒される!

2007 Spain 004.jpg8月6日(月)A
 初めてのスペイン
 今回の旅は、盛りだくさんです。後半の山場は、初めてのスペインへの旅。これまでオペラ中心にヨーロッパを回っていたので、スペインに来る機会はありませんでした。スペインにオペラハウスがないわけではないのですが、どうしてもドイツ、イタリアが多くなってしまいますから。
 空路、バルセロナ着。空港バスで市内へ。建物をはじめとして、街のスケールが大きいことにびっくり。すごい大都会なのですね、バルセロナは。ホテルに荷物を置いて、早速市内観光。ホテルの人には「スリに気をつけて」と言われました。
 今回のバルセロナは、ブレゲンツからビルバオへの移動に一番便利なのがチューリヒで飛行機に乗ってバルセロナ経由とのことだったので、それならば24時間以内の滞在をしようとちょっと立ち寄ったもの。ガウディの建築など興味は尽きないのですが、一晩だけだからということでピカソ美術館へ。これは失敗でした。月曜休館。曜日の感覚がなくなっています。でも、美術館の近くで見つけたバル(写真。奥から時計まわりに、イベリコ豚の生ハム、ガスパチョ、生ハム用のトマトソースのトースト、空豆の煮込)は実に美味。このバルの鳥のモモ肉の煮込みは、今回の旅行で一番の味でした。
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チューリヒまでドライブ

8月6日(月)@
チューリヒまでドライブ
 昼過ぎにチューリヒ空港からバルセロナに飛ぶ。そのため、まずブレゲンツから国境を越えてスイスに入り、チューリヒ空港へ車を走らせ、レンタカーを返却。
 途中のパーキングエリアからのボーデン湖の風景が素敵でした。写真を撮ったのに、整理するときに間違って消してしまったなんて残念。パーキング・エリアと言っても、アイスクリーム屋さんが1軒とトイレだけ、後は湖を見下ろす高台に芝生とベンチ。高速道路を走っていることを忘れてしまいそうだし、風景を見ていると、急いで走りたくなくなります。今回の旅で何度も眺めたボーデン湖とはここでお別れ。
 車の傷は保険でカバーされました。一安心。損傷額は599スイスフラン(約6万円)との査定でしたので、147スイスフランの保険はかけて正解でした。
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ブレゲンツの夜

0802 115.jpg ブレゲンツの『トスカ』は23時過ぎの終演。舞台の向かい側のレストランはその後も営業を続けていますから、夜の食事には不自由しません。遅い時間なので、お客を待たせないよう、メニューを絞るなどの工夫がされています。私も、初めて来た2001年はここで食事をしました。ユーロになる前の年でしたから、メニューはオーストリア・シリングとドイツ・マルク、スイス・フランの3種の通貨で書かれていたことを覚えています。
 一度ぜひやってみたいと思いながら、実現していないのは、スイスのロマンスホルンやドイツのフリードリヒスハーフェンに泊まって、船でブレゲンツの舞台の脇の桟橋(夕焼けの写真の中央下に写っています)に着き、帰りは船の中でゼクト(ドイツの発泡酒)を楽しむというやり方です。
 さて、今回は、ペンションの部屋に帰ってヴァイセンシュタイン城で買ったゼクト(写真はそのラベル。ちょっと写真が暗くて読めないですね。フラッシュを焚くと光ってしまうし、難しいなあ)で乾杯。ピノ・ノアール種だけを使ったゼクトで、シャンパンに負けない辛口ときめの細かい泡に満足!ちなみにお値段は8.7ユーロです。
 ブレゲンツに行く場合には、宿だけは押えておくことをお勧めします。今回はブレゲンツ市の観光局を通して手配しました。これだとネットで誰でも簡単にできます。ただし、英語で記入しても返事はドイツ語なので、注意してくださいね。私たちは湖上舞台から600メートルほどのガストホフで「風呂・トイレ付き74ユーロ」という部屋を7月末になってから予約。これは、ガストホフの本館ではなく、隣接した別の建物の部屋を貸すペンション形式でした。
 オペラが終わるのが遅いので、あっと言う間に1時を過ぎてしまいます。ガイエンホーフェンで買った赤ワイン(シュペート・ブルグンダー≒ピノ・ノアール)も、液体のセキュリティ・チェックが厳しくなってしまった関係で飲んでしまいました。音楽の週末はここまでで、明日はいよいよスペインへ。今回の旅行の「第3幕」の始まりです。
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2007年08月13日

湖上のオペラ

0802 083.jpg8月5日(日)A
 午後9時からは湖上舞台での『トスカ』。人気作品だけあって、チケットは売り切れのようで、「チケット求む」という紙を持って立っている人もちらほら。湖上の舞台は、なかなか気持ちがいいのですが、蚊もいるのがちょっとだけ難点。
 午後9時は日が暮れかかる頃。休憩なしで2時間の上演中に日が暮れて、観客の神経も舞台へと集中して行きます。写真は舞台装置(左端の部分)とボーデン湖の夕焼け。『トスカ』の舞台は、第1幕は面白かったのですが、第2幕後半以降の劇画的な演出は、私の好みとは異なりました。
 第2幕が終わりにさしかかる頃、次の第3幕では「星は光りぬ」が聴けるのだなあと思いながら空を見上げると、今晩は快晴。昼間の天気がよいと夕立が降る日もあるのですが、今日は昼夜ともいい天気で、星空もきれいに見えました。湖上舞台は4回目なのですが、ちょうど月がない夜で、舞台下手側に北斗七星、目の前に北極星、右側やや高い位置にカシオペア座がよく見えました。
 ちなみに湖上の舞台ですが、舞台に向かって右側(=東側)の席の方が、舞台も夕陽も楽しめてお勧めです。
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ブレゲンツ音楽祭

0802 068.jpg8月5日(日)@
ブレゲンツへ
 朝、6時に起床。7時過ぎにミュンヘンのホテルをチェック・アウトしてブレゲンツへ。
 ブレゲンツは、両隣がスイスとドイツというオーストリア国境の町で、ボーデン湖に接している格好の夏の保養地です。
 ミュンヘンからは車で2時間ほど、途中のパーキングエリアで給油したり、お店を覗いたりしながら、楽しいドライブでした。日曜の朝で道は空いています。
 ブレゲンツでは、毎年夏にブレゲンツ音楽祭が行われています。私がここを取材するのは、2001年以来、隔年で4回目。湖上の舞台でのオペラが2年に1度新制作されるので、隔年で来ているのです。ザルツブルク音楽祭に行く日本人は多くても、ブレゲンツまで足を伸ばす人はあまり多くありませんが、オペラ以外の観光と組み合わせて楽しむにはとても楽しい場所です。今日はオペラのダブルヘッダー。午前11時から祝祭劇場でのブリテンの『ヴェニスに死す』、午後9時から湖上舞台でのプッチーニの『トスカ』。
 どちらも楽しみにしていたのですが、芸術的に極めて高水準のすばらしい舞台だったのが『ヴェニスに死す』でした。ポール・ダニエル指揮で、演出は日本人のヨシ・オオイダ(漢字がわからないので問い合わせ中です)。詳しくは批評記事に書きたいと思いますが、これまでヴィスコンティの映画にはなかなかかなわないと思っていた歌劇『ヴェニスに死す』が、映画とは違った形で、観客の五感を刺激する舞台に仕上がっていました。私は、ブリテンのオペラは海外に出た時になるべく観るように選択してきたのですが、その中でも最も感激した舞台の1つです。写真は、祝祭劇場前の風景。

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